土地家屋調査士の働き方のリアル。現場と内業の両立、残業や休日出勤の実際とは?

1. 土地家屋調査士の一日の流れ:なぜ勤務時間は長くなりがちなのか

  • 事務所の方針にもよると思いますが、一現場は一日で終わらせることが目標になると思います。その結果、「朝〜夕方は現場、夕方の帰社後から内業」というスタイルが調査士事務所における典型的な流れになります。
  • 日照時間に左右される現場作業を優先するため、帰社後のトラバース計算や図面作成、写真整理(内業)がどうしても夜にずれ込むという構造的な特徴が生じてきます。
  • 各事務所で「担当制」か「分業制」の違いがありますので、「分業制」がうまく機能している事務所では、勤務時間の調整を行うことが達成できていることもあると思います。

2. 「内業」の内容とその重要性:帰社後に行う地道な作業

  • 現場で取得した観測データの整理(電子野帳取り込み・トラバース計算、現況図・仮測量図の作成、隣地地権者情報の記録)など。
  • 当然のことながら、現地で測量して終わりではありません。外業で取得してきた観測データや情報の記録といった内業の精度が、成果品の品質に直結してきます。
  • 外業で体の疲れはある中での内業とはなりますが、外業と内業とでは使う筋肉が違う(体か頭か)と考えれば、良いバランスで取り組むことができるように感じます。

3. 休日出勤はなぜ発生するのか:隣地地権者様への配慮

  • 境界確定に不可欠な「立会」は、隣地地権者の協力があって初めて成立します。
  • この仕事に就く前からよく聞いていたところではありましたが、多くの地権者様は平日に仕事をされており、日程調整の結果、どうしても土日祝日の立会となるケースは多いです。
  • 各事務所の方針によって、「第〇土曜日は出社」であったり、シフト制を導入するなどして対応されているところかと思います。時には急遽、家族と過ごすつもりであった休日に外せない立会が予定されることもあります。このような場合でも「地権者様の貴重な休日をいただいている」という謙虚な姿勢で臨む意識が、プロとして仕事を行ってく上で必要になってくるかもしれません。

4. ワークライフバランスの現実:休日出勤と代休の運用

  • 休日出勤が比較的多い中で、どのように体調やスケジュールを管理していくか。これは各事務所が抱える大きなテーマの一つであると考えております。
  • 社内スタッフ間での分業を進め、事務所全体で業務を進めていく意識の醸成を図ることや、制度として振替休日の取得や土日祝日に対応できるシフト制を導入するなど、事務所の状況に合わせた対応が必要になってきます。

5. まとめ:長く働き続けるための工夫

  • 業務の効率化や省力化というテーマは、調査士業界に関わらず全ての働く人が取り組んでいくべき課題です。
  • 真っ先に思い浮かぶ対策の一つに、生成AIの導入により業務の効率化を図るということが挙げられます。調査士業においても、日々のメールや書類作成など、多くの場面で生成AIを活用できる可能性を感じてます。今後Gemの作成などを通じて、単なる可能性を実現に繋げていきたいと思います。
  • 各社員の勤務時間を調整していく上で「担当制」ではなく「分業制」の導入というのは必ず議論に挙がるところです。ここで、分業制を導入したとしても、社内システムを醸成していかなければ、各作業を現場を把握している一人ではなく、別々のスタッフが進めていくという点で、逆に効率が落ちるというケースも往々にしてあります。真に意義のある分業制を事務所としてどのように達成していくかという有機的な議論を行い続けることが必要です。
  • 異業種からの転職、特にオフィスワークを主に行われていた方からすると、最初は外業後の内業というのは相当な苦労を伴うと思います。しかし慣れてくれば、この外業と内業とのバランスというのが心地よく感じられるのも確かです。「使う筋肉が違う」という感覚でいれば早くなじめるのではないかと考えております。

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